助成金


助成金とは、国の施策に沿って新たに従業員を雇用したり、定年の延長、従業員への研修を行うなど一定条件を満たすことで国などから支給される返済不要の資金援助のことを指します。

 

厚生労働省が扱う雇用関係助成金の目的は、労働者の職業の安定のため、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大などを図ることにあります。

 

この雇用関係助成金は、会社が支払っている雇用保険料の一部を財源としています。

 

助成金を利用することで、経営環境の向上を図ることが可能となりますので上手く活用されることをお勧めします。


令和4年度の注目の雇用関係助成金

 

助成金の名称 内容 助成額・助成
人材開発支援助成金(人への投資促進コース:定額制訓練)

正社員や非正規社員が定額受け放題研修サービス(サブスクリプション)を受講する際の費用について、助成金されます。

【中小】

■ 経費助成率  45%

■ 生産性要件 +15%

 

【大企業】

■ 経費助成率  30%

■ 生産性要件 +15%

人材開発支援助成金(特別育成訓練コース:一般職業訓練)

正社員を目指す非正規社員が、Off-JTとして業務とは離れて社内または社外で受講する職業訓練について、賃金助成と経費助成の助成金されます。

 

【中小】

〇 賃金助成/1時間につき

  760円

 <960円>

 

〇 経費助成 

正社員化した場合 70%<100%>

非正規社員を維持した場合 60%<75%>

※訓練時間により経費助成の限度額が決まります。

■経費助成限度額

・20時間以上100時間未満 15万円

・100時間以上200時間未満 30万円

・200時間以上 50万円

キャリアアップ助成金(正社員化コース)

有期雇用労働者等を正規雇用等へ転換または直接雇用した場合に支給される助成金です。

 

【中小】

〇 有期 → 正規:1人当たり57万円<72万円>

〇 無期 → 正規:1人当たり28万5,000円<36万円>

※ 有期 → 無期は令和4年4月1日以降の転換廃止

〇 人材開発支援助成金「特別育成訓練コース」や「人への投資促進コース(定額制訓練)」などの特定の訓練を修了し助成金が支給された非正規社員を正社員に転換した場合、次の加算あり

有期契約社員⇒正社員 9.5万円<12万円>

無期契約社員⇒正社員 4.75万円<6万円> 

キャリアアップ助成金(賞与・退職金制度導入コース)

すべての非正規社員を対象に賞与や退職金の制度を新たに設定し、賞与の場合は実際に非正規社員に支し、退職金の場合は積立をすることで助成金されます。

【中小】

〇 賞与または退職金制度の導入 38万円<48万円>

〇 同時に2つの制度を導入した場合 54万円<67.2万円>

 

【大企業】

〇 賞与または退職金制度の導入 28.5万円<36万円>

〇 同時に2つの制度導入の場合 40.5万円<50.4万円>

 

人材確保等支援助成金(テレワークコース)

良質なテレワークを新規導入・実施することにより、労働者の人材確保や雇用管理改善等の観点から効果をあげた中小企業事業主が助成対象となります。

■機器等導入助成

1企業あたり、支給対象となる経費の30%

※ただし以下のいずれか低い方の金額を上限とする。

・1企業あたり100万円

・テレワーク実施対象労働者1人あたり20万円

 

■目標達成助成

1企業あたり、支給対象となる経費の20%

 <生産性要件を満たす場合35%>

※ただし以下のいずれか低い方の金額を上限とする。

・1企業あたり100万円

・テレワーク実施対象労働者1人あたり20万円

65歳超雇用推進助成金

60歳以上の助成対象になる従業員を雇用している企業が、65歳以上への定年引上げ、定年の廃止、継続雇用制度の導入を実施すると申請できる助成金です。

■定年引上げ 15万円~105万円

 

■定年の廃止 40万円~105万円

 

■継続雇用制度の導入 15万円~100万円

※引き上げの年齢や対象社員の人数によって異なります。

両立支援等助成金(出生時両立支援コース)

男性社員が、子どもが生まれてから8週間以内の育児休業や育児休業の取得率を30%以上上昇させた場合に助成されます。

〇 第1種助成金

第1種助成金 20万円 ※1企業1人限度

代替要員加算 20万円 ※3人以上の場合は45万円

 

〇 第2種助成金

取得達成   第2種助成金額

1年以内   60万円<75万円>

2年以内   40万円<65万円>

3年以内   20万円<35万円>

※第1種助成金を支給された男性社員以外に連続5日以上の育児休業を取得した男性社員がおり、男性社員の育児休業取得率が3事業年度以内に30%以上上昇した場合

※< >内は生産性要件を満たした場合の額